例えば、時間単価5,000円で42.5時間なら、単純計算の小計は212,500円です。ただし、15分未満を切り捨てる契約、月140〜180時間の幅を設ける契約、固定費に超過分だけ時間単価を適用する契約などでは計算方法が変わります。
まず計算式を3つに分ける
| 項目 | 考え方 | 確認元 |
|---|---|---|
| 請求対象時間 | 実績時間のうち契約上請求できる時間 | 契約書・発注条件・合意内容 |
| 時間単価 | 1時間あたりの報酬単価 | 契約・見積・発注書 |
| 端数・上下限 | 分単位の丸め、最低/上限時間、超過控除 | 契約・精算条件 |
「稼働時間」はカレンダーやタイマーから計算できますが、「請求対象時間」は契約判断を含みます。自己学習や移動、先方都合の待機、定例会議などを請求できるかは一律ではありません。
基本例:42.5時間 × 5,000円
時間を小数で扱う場合、30分を0.5時間、15分を0.25時間として計算できます。一方で「1分単位」「15分単位」「30分単位」など精算単位が定められていることもあります。請求書側で勝手に丸めルールを作らず、契約を先に見ます。
時間単価の請求書を作る5ステップ
- 精算期間を確認する
月初〜月末とは限りません。締日ベースの対象期間を固定します。 - 期間内の実績時間を集める
カレンダー、タイマー、工数表などから作業記録を集計します。Googleカレンダー利用者は作業時間集計の方法も確認できます。 - 請求対象外を除く
契約に照らし、請求しない時間や重複記録を除きます。 - 単価・端数・上下限を適用する
計算条件が複数あるなら、表計算等で式を残して検算できるようにします。 - 明細と請求書項目を確認する
「42.5時間 × 5,000円」のように根拠が追える形にし、日別詳細を付けるか月合計にするかを決めます。粒度は稼働時間・作業明細の使い分けで扱います。
日別明細と月合計はどちらがよいか
相手先が日別の稼働報告を求めるなら詳細を残し、月次の合計時間だけでよい契約なら概要にまとめる選択肢があります。重要なのは、請求先が確認したい情報と、税務上の記載事項を混同しないことです。
| 形式 | 向く場面 | 注意点 |
|---|---|---|
| 日別詳細 | 作業日・内容を照合したい | 行数が増え、予定名をそのまま公開すると不要情報が入ることがある |
| 月合計 | 月次の時間精算だけ確認すればよい | 別途稼働報告を求められることがある |
| 請求書+別紙 | 請求書を簡潔にし、詳細報告も必要 | 請求書と別紙の合計が一致するか確認する |
税率を一律に決めつけない
このガイドでは「時間単価契約なら必ず税率10%」のような決め方はしません。取引内容、課税関係、登録状況などに応じて確認が必要です。適格請求書の記載事項については国税庁の現行一次情報を参照してください。
Calvoでの時間単価請求
現在のCalvoでは、実装上選択したWorkLogの時間数と時間単価から小計を計算し、税率を使って税額と合計を算出する経路があります。取引先にデフォルト時間単価を保存でき、請求書作成画面では時間単価の入力・確認も行います。
ただし、日単価用の型やフィールドが一部存在しても、主要な請求作成フローは時間単価中心です。このため本記事では日単価対応を現在機能として訴求しません。
端数処理は「最後に丸める」のか「各明細で丸める」のか
同じ15分単位でも、日ごとに丸めてから合計する方法と、月間の実績分数を合計して最後に丸める方法では結果が変わることがあります。例えば毎日数分の端数がある場合、その差は月間で大きくなります。
したがって、契約に「15分単位」とだけ書かれている場合でも、必要なら先方へ計算単位を確認します。請求書ツールの初期設定をそのまま契約ルールだとみなさないことが重要です。
固定報酬と時間精算が混ざるケース
「基本報酬20万円+規定時間を超えた分は時間単価」「保守費5万円+追加作業のみ時間精算」のように、時間単価だけで完結しない契約もあります。この場合、カレンダー集計は追加作業の根拠にはなりますが、請求書全体は固定項目と時間項目を分けて作る必要があります。
| 契約例 | 時間集計の役割 | 別途必要な確認 |
|---|---|---|
| 完全時間精算 | 請求小計の中心 | 単価・端数・対象時間 |
| 固定+超過 | 超過部分の計算 | 基準時間と超過条件 |
| 固定+追加作業 | 追加作業の根拠 | 追加作業の承認・単価 |
請求前の検算を2方向から行う
- 明細時間を合計して、請求書の合計時間と一致するか
- 合計時間 × 単価から、小計を再計算できるか
- 別紙があるなら、別紙と請求書の数字が一致するか
- 前月から単価・支払期日・税の扱いが変わっていないか
- 時間以外の経費・固定項目が漏れていないか
金額の検算だけでなく、「時間の合計から金額を再現する」と「金額から元の時間へ戻れる」の両方向で確認できると、先方から問い合わせがあったときにも説明しやすくなります。
見積もり時間と請求時間が違うとき
見積もりで「40時間程度」と伝えていても、契約が実績時間精算なら実績に基づく請求になる場合があります。一方、上限金額や事前承認条件があるなら、実績が増えたからといってそのまま超過分を請求できるとは限りません。
稼働が想定を超えそうな時点で、月末まで待たずに先方へ確認する運用を決めておくと、請求時の差し戻しを減らせます。時間管理は請求書作成のためだけでなく、契約上の上限へ近づいていることを早めに知る用途にも使えます。
請求額の例を取引先と共有できる形にする
時間精算のルールが複雑な場合、最初の請求前に「42時間30分ならこの計算」「上限を超えた場合はこの式」という具体例を双方で確認しておくと、後から解釈が分かれるリスクを減らせます。契約文だけでは端数の扱いが読み取りにくいときほど有効です。
自分の計算表にも、単価だけでなく「精算単位」「上下限」「固定部分」「超過単価」「承認が必要な条件」を項目として残しておくと、翌月に同じ確認を繰り返さずに済みます。
Googleカレンダーの稼働から時間単価請求へつなげる
Calvoは時間付き予定をWorkLogへ変換し、選択した稼働と時間単価から請求書作成へ進む流れがコード上で確認できます。契約上の精算条件は利用者側で確認してください。
よくある質問
30分は0.5時間として請求してよいですか?
時間換算としては0.5時間ですが、請求時の端数処理は契約条件を確認してください。15分単位・30分単位など別ルールが定められている場合があります。
請求書に開始時刻・終了時刻まで書く必要がありますか?
相手先が求める稼働報告の粒度や契約によります。請求書の法定記載事項と、業務上の稼働報告は別に整理してください。
Calvoなら税計算を任せれば適格請求書になりますか?
そのようには案内していません。現在のコードでは税額計算や登録番号欄がありますが、適格請求書として必要な事項・個別取引への適合は国税庁の現行情報等で確認してください。